建築基準法により、地上からの高さが31m以上あるか、または地上11階以上の建築物には一般用のエレベーターの他に、非常用エレベーターの設置が義務付けられる。これは災害発生時に高層建築では消防隊が階段を上がって救出に向かうことが困難なためであり専用運転に切り替えられる装備を持つ。
非常用エレベーターは火災等で商用電源が遮断されても運転できるよう非常電源(ディーゼル発電機など)から電気を受けられ、電線も普通の火災で焼けないよう耐火電線を用いて配線する。2009年(平成21年)7月現在機械室レスタイプは認められていない。また他の一般用エレベーターよりもかつては速度が遅い仕様が多いため(現在は60m/minが下限)乗用として使用されることはほとんどなく、通常時は荷物輸送やビルメンテナンス要員・警備員の移動に用いられる。そのため用途種別はほとんどの場合「人荷用」となっており、最近の一部を除き一般客の目に触れないように設置されることが多い。
なお非常用エレベーターは設置されている建物の全ての階に停止でき、かつ全階のエレベーターホールにはかご位置を知らせるインジケータを設置しなければならず、エレベーターホールも防火戸等により煙や炎を完全に遮断することができる構造も必要である。定員は最低で17名(積載荷重1,150kg)と定められている。消防隊専用の装備としてかご呼び戻しボタン(主に1階か避難階に設置され、押すと他のかご内及び、乗場の呼びを全て解除し呼び戻しボタンのある階へ直行する)、一次消防・二次消防切り替えスイッチ(建物管理者や警備員から鍵を借り、このキースイッチを操作すると消防隊専用に切り替わる)がある。
一次消防運転では乗場呼びが無効になる、一種の専用運転となる。二次消防運転では乗場の戸閉検出装置が無効となり、かご又は乗場の扉が閉まらない状態であっても走行可能になる。
制御方式
昭和40年代頃までは半導体産業が現在のように発展しておらず、エレベーターの制御回路にはリレー式回路が採用されていた。今では到底考えられないが、速度制御、ドア開閉制御、呼び出し制御、混雑回避制御などありとあらゆる制御回路が数百個から数千個にも及ぶ大量のリレースイッチ群とタイマーリレー、その他機械式接点によって構成されていた。リレー式回路は主に手作業で制御回路を構築するため、回路設計、回路変更に多大な費用と労力が掛かるものが多かった。さらには接点焼き付きなどの動作不良も多いためメンテナンスマンを多いに悩ませた。
昭和50年代に入ると半導体産業やコンピューターテクノロジーが盛隆し、エレベーターの制御回路にもマイコン方式が取り入れられた。このことにより機器設置、回路設計における負担が減り高品質で多彩な運転制御が可能になった。特にモーター制御においては加減速制御の品質が一段と飛躍した。巻上電動機には1980年代前半まで、高速のものには直流電動機が、低速のものには誘導電動機が用いられ、速度制御方式はそれぞれワードレオナード方式と極数切替法、次いでパワーエレクトロニクスの発展によりサイリスタなどによる電動機入力電圧制御に移り変わった。が、1983年に交流電力の可変電圧可変周波数制御(VVVF制御)を行うインバータがエレベータ向けにも実用化され、以降、高速低速ともにインバータによる誘導電動機駆動を経て現在では永久磁石同期電動機駆動の巻上機が主流となった。一方油圧式エレベーターでは、流量制御バルブによる制御が多かったが、1980年代後半よりマイコン制御化が進み、1990年代に入ると規格型エレベーターを中心にVVVFインバータ制御方式が広く普及し、乗り心地向上や省エネ、走行時間短縮を実現している。
これらの技術革新によって現在では各階への停止位置をミリ単位で微調整する事が可能とされている。なお、半導体制御化が進んだエレベーターだが、リレースイッチは半導体に比べ信号側と動作側が電気的に絶縁されている事により大電流に強い事や、電磁波ノイズに強い事、昔に比べ動作の信頼性が高くなっている事もあいまって現在でもモーター制御回路、ドア制御回路などの重要な箇所にリレースイッチを部分的に使用しているメーカーは多い。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
エレベーターにもたくさんの種類があるんですね。
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